校費留学中の学生

~校費留学の学生より~
HAL東京 CG学科 2年制課程 2023年卒業 Sさん

◆高校卒業後の進路は??
高校を卒業後、大学に進学しましたが、正直申し上げると、とくに目標や夢がありませんでした。だからとにかく「自分は何が得意で、何ができて、何が好きだろう?」とおもしろそうだと思った講義は受け、バイトもいくつか経験させてもらい、サークルにも入り、色々模索し、試して失敗して、また試して、を最初の一年は繰り返した記憶があります。 しかし、大学2年生の時に海外に短期留学をする機会があって、そこで映像制作というスキルに出会いました。この当時、私は映画鑑賞にハマっていたのもあり、「映画に携わることがしたい」とぼんやりですが、思ったのを覚えています。

◆HAL入学前まで
HALの入学前は海外ドラマや映画の日本語吹替版を制作する会社で5年ほど制作進行管理の仕事をしていました。「映画に携わることがしたい」という夢は実現していましたが、「自分の手でモノづくりがしたい」とどこか思っていて、物足りなさを感じていました。そんな悶々としている中、夜間部に入学を決めたのは、テレビで米ハリウッドでCG制作をしている日本人クリエイターのドキュメンタリーをたまたま見たことがきっかけでした。当時、すぐに仕事を辞めづらかったり、年齢の壁を感じたりなどあったので、「夜間部なら自分のペースで仕事と両立しながらできそう」と考え、結構勢いで専門学校を調べて、そのまま申し込みました。

◆HAL東京へ入学したきっかけ
実は夜間部に入ったあと昼間部に再入学しました。お世話になった先生方の熱心な指導が昼間部へ再入学したきっかけでした。元々HALのCMとホームページを見て興味を持ち、仕事をしながら夜間部に少し通っていましたが、より集中的にスキルを身に付けたいと思った矢先、当時担任だった先生に昼間部を勧められて夜間部から昼間部の2年制課程に再入学することを決めました。

◆なぜ夜間部から昼間部へ
純粋に「もっとCG制作に時間を掛けたい」「もっと上手くなりたい」「(夜間だけだと)時間が足りない!」と思って、勉強にフルコミットしたいと思ったことがきっかけでした。器用にちゃんと両立ができればよかったのですが(笑)、昼間部の授業内容はより充実していたし、短期間で、しかも未経験からクリエイターになるためにはさらに集中した環境に身を置かないとといけないと感じました。また、HALは「職業実践専門課程」として、文部科学大臣に認められているため、仕事を辞めても何とかなるという安心感がありました。学べる時間をさらに確保できて、経済面の不安も解消できるということが私の中でかなりのポイントで無事に昼間部への再入学することができました。

◆HAL東京在学中に学んだこと、できるようになったこと
CGやデザインの基本的なノウハウや技術を総合的に学ぶことができたのはもちろん、グループワークやコミュニケーション能力など社会人として必要なスキルも学ぶことができたように思います。様々な年齢や国籍のクラスメイトが一つの教室に集まるため、私は特にコミュニケーション面で成長できたと感じました。社会人になってから狭くなってしまっていた自分の視野がかなり広がったように思います。

◆留学へ挑戦したきっかけ
元々海外で仕事をすることに興味があったのですが、日本の企業にも内定を頂いており、悩んでいたところ、当時担任の先生に背中を押され、私自身も自分の可能性をどんどん試したいと思い、留学を希望しました。「もっと上を目指してみたい」と思うようになったのもHALでの生活のおかげで、大変感謝しています。
元々日本の企業様から内定を頂いていたのですが、海外で働くこと、そしてハリウッド大作のエンドロールに自分の名前が載ることに対して憧れをずっと抱いていました。その夢を実現するために一歩でも近づけるならと思った時に、校費留学を選択しようと決めました。また、現実的な話をすると、私の場合、ワーホリを取得するための条件から外れてしまう年齢に近かったという状況でした。「そんな条件なんて…」と思うようなことを日本ですでに散々経験して、悔しい思いをたくさんしてきたのもあり、これで海外でも働く門がさらに狭くなってしまうなら、今、飛び出して一回挑戦した方がいいと強く思ったのも覚えています。

◆留学へ向けて準備したこと
留学に向けて準備したことは、入学手続きやビザの申請、家探し、生活費の貯金、TOEICなど英語資格の取得など様々でしたが、私が一番準備してよかったのはCGソフトの仕様を英語版に切り替えて、UI(ユーザーインターフェース)に慣れたことだと思っています。実際、留学先の授業のソフトはすべて英語版です。これをすることによって、英語のUIに免疫がついて授業をある程度まで戸惑いなく受けることができ、さらに英語のチュートリアルなどの理解度もアップしました。

◆留学へ行く直前の語学力
英語力は日常生活〜ビジネス会話レベルであまり不自由は感じていませんでしたが、CGの専門用語や英語版のソフト、チュートリアルの読解などには苦戦していました。

◆現在の語学力
CGの専門用語を交えた会話や多少の説明、現地の先生への質問などがスムーズにできるようになって、非常に驚いています。

◆留学先で活かせたHALで学んだこと
留学先はCGの基礎(モデリング、テクスチャ、レンダリング、アニメーション、リギング、コンポジット)を1〜2ヶ月で一気に叩き込むカリキュラムだったので、HALで基礎を全体的に学んでいたことがかなり活かされたと感じています。海外では会社での作業は主に分業制と言われていますが、基本的なことでも様々な職種のノウハウを知っている方が、制作上のパイプラインの理解度が深まり、他部署(他職種)の方とコミュニケーションが取りやすいからジェネラルスキルがあった方が入仕事上、有利だと感じました。

◆逆に足りなかった、留学して気づいたこと
私自身、行動力はある方だと自負していたのですが、思っていた以上に「主体性」が足りないと留学中に感じました。HALのようにきっちり先生が細かく指導してくれるわけではなく、ただ作業を黙々とするのもいいのですが、自分から積極的に質問をしに行ったり、アドバイスを求めに行ったりしない限り、基本的には「教えるけど自分でやってください」というスタンスが顕著で、自分から動かないと先生やクラスメイトと親身になりにくい印象でした。確かに言葉の壁はあるのですが、そこは躊躇せず、自分から一歩踏み出してクラスメイトや先生との関係を築いていくことの大切さを身に染みて感じ、少しでもより積極的になれてよかったと思っています。

◆カナダでの生活
留学当初は家(ホームステイ先)と学校の往復しかしていなかったため、あまり余裕がなかったのですが、少し落ち着いた今、カナダでの生活はとても穏やかで、自分のペースで過ごせていると感じています。環境的にカナダは自然が豊かであまりせかせかしすぎてなく、また、多国籍の人たちが集まっている国なので食に困らないのが非常にありがたいです。もし何か困り事があった場合、日本人コミュニティに頼れることが心強く、あまり不自由を感じません。日本と比較したらやはり物価が高く生活費がかかったり、エンタメ施設が少なかったり、そのような不満があるかもしれませんが、自分の時間を大切に過ごしたいという方にはカナダは留学先としておすすめです。

◆カナダでの友人
カナダでできた友人は実はほとんど日本人なのですが、とても安心感があります。もちろん、クラスメイトは多国籍なので英語は日常的に使いますし、かつ少人数のクラスなのですぐに打ち解けて仲良くなれました。全体的にカナダにいる人たちはフレンドリーで、助け合いの精神を大切にしている印象で、友達が作りやすかったです。

◆日本が恋しくなるとき
日本に住んでいる家族や友人たちに気軽に会えなかったため、少しホームシックになった時期がありました。また、カナダは寒い冬の時期(雨期)が長いため、日本のようにあまり四季を感じられず、気持ちが落ち込む時がありました。学業に専念していたとは言え、娯楽施設が日本と比較すると少ないため、少々退屈に感じる時もありましたが、そこはカナダの良い所を見つけて気分転換などして過ごしました。

◆治安
危ないと言われている地区をしっかり避ければ、カナダは比較的治安が良く、日本人にとってとても住みやすい国だと思います。日本人の割合も多い方なので安心して暮らせる環境です。

◆CGや映像を学ぶにあたってカナダの良さ
カナダは映画業界の中心地ということが最大の強みで、業界の動向や最新技術を最速で知ることができると感じています。選ばれる学校によりけりですが、映像の専門学校の設備が充実していて、業界で働いているアーティストの方々との繋がりが作りやすいです。また、映画撮影のロケ地としてカナダは有名なので、撮影現場を偶然見られるチャンスがあるなど、映画好きとしては嬉しいポイントでもあります。

◆今後のビジョン
まずは卒業後に、カナダにあるスタジオに就職することが目標で、そのために勉強と作品制作をしてきました。将来的に海外で活躍するクリエイターとして、大作のエンドロールに名前を載せることが一つの夢です。また、その先は個人の活動だけではなく、今後海外進出やクリエイターを目指したいと思う後輩たちの背中を押し、サポートできるような存在になりたいと思っています。

◆読者へメッセージ
この記事を読んで頂きありがとうございます。目を通して頂いた方の中には進路を迷っていたり、海外に行きたいと思っていたりしている方がいらっしゃるかもしれないと思い、恐縮ながら私からお伝えしたいのは「自分の選択を信じる」ということです。これはHALでの学校生活や校費留学制度を通して学んだことで、今でも大切にしている考えです。自分の選択を信じて一歩進んでからさらに多くの選択肢や可能性に気付くことがあると思うので、視野を絞りすぎず、やってみたいことはどんどんトライしてみて良いと思います。そのうち自分に合った道が確実に見えてきます。(迷った時はHALの先生方が助けてくれます!)もし何か挑戦してみたいことがあれば、自分の可能性と選択を信じて、まずは一歩踏み出してほしいです!応援しています!

☆☆☆☆☆☆☆ 校費留学制度 ☆☆☆☆☆☆☆
HAL東京ではグローバルな人材育成を行うための校費留学制度を設けています。
本学卒業後にアメリカやカナダの大学や専門学校に留学する制度で
渡航費・入学金・学費1年分を学校負担で斡旋するものです。
今後も不定期に校費留学生として学ぶ学生からのレポートを紹介します。

校費留学レポート

HAL 東京 CG 学科CG アニメーション専攻2年制課程 
2023 年度卒業生 Sさん
留学先: Vancouver Institute of Media Arts

Term 3 がついに終わりました。毎月言っていますが、本当に
あっという間に時間が過ぎていて、気持ちが追いつかない時がありますが、
ここまでやってこれたと少しずつ自信を持てるようになりました。
5月は完全にデモリール制作に向けての準備が進みました。本格的に
作業をするに当たって必要なリサーチや技術検証、作業計画や
スケジュール作りなどをすることが多かったです。一方、Nuke と
Houdini の授業では最後の大詰めという感じで必要なノウハウや
ワークフローを復讐するような形で進みました。
私の感覚的にもう数か月早くから制作準備を始めてもいいのでは?と
感じており、1年コースとは言え、Term 4 の 3 カ月だけでデモリールを
形にするのはやや厳しそう…という印象がありましたが、クラスメイトの
ほとんどは進みたい職種が決まり、あとはデモリールを作り込める所まで
作るのみ!という形でついに Term 4 を迎えます。

デモリール制作において、一つの作品を仕上げることに
集中するだけではなく、デモリールの全体像を具現化することも
重要だと教わり、ストーリーボード( 絵コンテ) などを用いて、
「デモリール全体の構成を練る」ということをしました。
本来であれば一つの作品に集中すべきだと思われがちですが、
全体像(作品数、尺、作品の見せ方、等)を予め決めると
制作スケジュールを逆算し、作業計画立てやすくなります。
また、希望の職種の作品制作に加え、ライティングや
レンダリングなどの出力、また、出力したデータを一本の
映像にまとめる編集作業もしなければなりません。 様々な必要な
作業工程を洗い出すためにも、デモリール作品の全体像を
客観的に見る大切さを改めて実感しました。

☆☆☆☆☆☆☆ 校費留学制度 ☆☆☆☆☆☆☆
HAL東京ではグローバルな人材育成を行うための校費留学制度を設けています。
本学卒業後にアメリカの大学や専門学校に留学する制度で
渡航費・入学金・学費1年分を学校負担で斡旋するものです。
今後も不定期に校費留学生として学ぶ学生からのレポートを紹介します。

校費留学レポート2月

HAL 東京 CG 学科CG アニメーション専攻2年制課程 
2023 年度卒業生 Sさん
留学先: Vancouver Institute of Media Arts


▶クラスメイトとVFXイベントへ

2 月は授業の合間にクラスメイトたちとSPARKS VFX というクリエイターが集まるイベントに参加をするなど、非常に充実した一か月でした。 イベントでは有名作品に携わったVFX スーパーバイザーによる公演や、作品内のCG のブレイクダウンの解説を見ることができ、VFX 業界で働く自分の姿がイメージしやすくなり、モチベーションが上がりました。
また、イベントではジョブフェアも開催されており、業界No.1 を誇るIndustrial Light &Magic 社の採用担当とお話する貴重な機会を頂きました。自身の制作物もチェックして頂き、明確なアドバイスを頂けたので、さらに作品のブラッシュアップに向けて尽力していきます。
さらに、Disney 社が夏にインターンシップを開催することになり、自身の希望職種の募集があったため3 月頭の応募締め切りに向けてデモリールを仕上げている最中です。Term 2 がもうすぐ終わるため、課題が5つ重なるなど大変な状況ですが、インターンの応募締め切りを優先し、課題提出を延長してもらえるように先生と交渉し、なんとか乗り越えられそうです。

Maya の授業で車をフォトリアルにレンダリングをするという課題が出されたのですが私はモデリングを含め、課題用の車を作ることにしました。
HAL在学中にバットモービルを制作していたので、それを土台にブラッシュアップし、テクスチャも新調しました。今後は背景などさらにディテールを追加してデモリール作品に仕上げていく予定です。

まとめ
・課題6つ
1Maya ( インテリアモデリング)  
2 Maya ( 車のレンダリング)  
3NUKE( AOVs/3Dモデルと実写動画の合成) 
4Matte Painting( Photoshop で合成)
5Unreal Engine( 3Dモデルと実写画像の合成)
6Houdini( 破壊シミュレーション)
・ 学習ソフト: Maya、Substance Painter、 NUKE、Photoshop、Houdini、Unreal Engine
・ 作業時間: 110 時間 
直近のDisney のインターンに応募することを第一目標に努めます。
3月からTerm 3 が始まり、いよいよ留学の後半戦です。本格的にデモリール制作を開始します。

☆☆☆☆☆☆☆ 校費留学制度 ☆☆☆☆☆☆☆
HAL東京ではグローバルな人材育成を行うための校費留学制度を設けています。
本学卒業後にアメリカの大学や専門学校に留学する制度で渡航費・入学金・学費1年分を学校負担で斡旋するものです。
今後も不定期に校費留学生として学ぶ学生からのレポートを紹介します。

校費留学レポート1月

HAL 東京 CG 学科CG アニメーション専攻2年制課程 
2023 年度卒業生 Sさん
留学先: Vancouver Institute of Media Arts

2024 年、明けましておめでとうございます。
バンクーバーではさっそく2 日から授業が再開しましたが、大雪の影響で授業が休講やオンラインになったり、先生が長期の休みに入ってしまったり、公共交通機関の職員がストライキを起こして登校ができなくなったりで、授業らしい授業があまりできなかった一か月でした。
しかし、その分、自習時間が増え、自主制作やスキルアップに時間を当てられたので制作物の進捗率が上がり、作品の完成が見えてきました。もうすぐ留学が開始してから半年が経ちますが、クラスの雰囲気的にデモリールや就活を意識した動きが見られていて、毎日が刺激的です。日本のように就活の時期やガイドラインが明確に決まっておらず、すべて自身で計画をして行動しなければいけないため、情報収集や先輩アーティストとの繋がりの大切さを実感しています。
授業外では、週 一で先輩アーティストが添削会を引き続き実施して下さっています。修正作業に少々苦戦していますが、現地での仕事を意識したトレーニングだと思って食らいついております。また、ありがたいことに、ワーホリのビザの許可が無事におりました。現地就職に向けて少しだけ気落ち的な余裕ができ、卒業まで思う存分に制作に集中できそうです。 

引き続き、インテリアの制作を進めていきました。
すべてのオブジェクトを完コピすることが困難だったため、特徴的なものをピックアップして物量を増やし、テクスチャを詰めて再現度を上げていきました。特にこの参考画像の肝となるのがタイル周りの汚れや傷なので、そこを重点的に作業をしています。
また、金属類やガラスの質感と反射具合をリアルの世界と合わせなければCGっぽさが残ってしまうので、ライティングと質感設定は調整を重ねていき、クオリティを上げていきます。

空いている時間にヴィンテージカメラの修正も進めました。
主に蛇腹のモデリングの変更と革の汚れや剥がれ部分のディテールを増やしました。次のステップとしては黒革の部分のディテールのブラッシュアップに加え、背景の色とライティングの変更を予定しています。

まとめ
・課題3つ
1Maya ( インテリアモデリング~2月頭まで)   
2NUKE( グリーンバック撮影、キーイング)
3Matte Painting( Photoshopで合成)
・ 学習ソフト: Maya、Substance Painter、 NUKE、Photoshop、Houdini、Unreal Engine
・ 作業時間: 75 時間 
2 月はインテリアモデリングの完成と現地の小規模な就職イベントに参加することが目標です。

☆☆☆☆☆☆☆ 校費留学制度 ☆☆☆☆☆☆☆
HAL東京ではグローバルな人材育成を行うための校費留学制度を設けています。
本学卒業後にアメリカの大学や専門学校に留学する制度で渡航費・入学金・学費1年分を学校負担で斡旋するものです。
今後も不定期に校費留学生として学ぶ学生からのレポートを紹介します。

校費留学レポ―ト12月

HAL 東京 CG 学科CG アニメーション専攻2年制課程 
2023 年度卒業生 Sさん
留学先: Vancouver Institute of Media Arts


▶ホストファミリーとクリスマス会をしたりクラスメイトと忘年会をしたり

12 月になり、あまり休む暇なくTerm 2 が始まりました。
ついに業界で使用度があがっているHoudini とUnreal Engine の授業が開始。新しいプログラムを同時に一気に学習する難しさにかなり苦戦していますが、基礎と自身の専門分野に必要な操作を中心に積極的に習得していきたいと思い取り組んでおります。
一方、課題や授業の合間にコツコツ作業を進めてきた自主制作のビンテージカメラをおおかた完成させることができました。
まだ気になる点がありますが、あまり時間を掛けすぎるのもよくないので一旦次の制作に進み、気分転換に追加作業をしようと思います。
年明けからはデモリール用の作品の制作を開始予定です。

Term 2 のMaya の授業ではインテリアのモデリングの課題が出ました。
今回の課題はフォトリアルをさらに追求することを目標に、映画『パラサイト半地下の家族』のトイレをリファレンスとして選びました。 デモリール作品として出せるように仕上げていきます。

エンバイロンメント・アーティスト(Env)になるためのフォトリアルなオブジェクトの自主制作は継続中です。
今回作ったビンテージカメラは様々な形、質感、テクスチャを一つのオブジェクトで扱えるという面で題材としては正解でした。
先輩アーティストの添削で、モデリングの腕は良く、スピードも早いのでテクスチャや質感設定に時間をかけて詰めるようにアドバイスをいただきました。(赤革の蛇腹のモデルは修正予定ですが…)
今までの私は「7 割~8割でもいいから期限に間に合うように早く仕上げて次に進む」という考えで作業をしていたので、細部にこだわる余裕がなく、粘り強さ、もあまりなく、完成度も中途半端だったという気づきがあったことがが自分にとってとても大きかったです。
もちろん、今後アーティストとして仕事をする上で納期が大切なので、限られた時間内でどれだけ細部をより詰められるかが今後の自分の課題になると感じました。
次の制作が控えているため、ビンテージカメラの制作は気分転換に作業をするなど、別でコツコツ続けていきます。

課題4つ
1Maya ( インテリアモデリング~2月まで)   
2NUKE プロジェクション(2D 画像を3D の空間で動かす)
3Houdini (SOPでカップケーキのモデリング)
4Matte Painting( Photoshop で合成)
・ 学習ソフト: Maya、Substance Painter、 NUKE、Photoshop、Houdini、Unreal Engine
・ 作業時間: 80 時間 
バンクーバーにきて4カ月、周りの人に恵まれ、助けられながら楽しい( 時に制作が苦しい…笑) 時間を過ごしています、残り8カ月と考えたらやはり時の流れの早さを実感しますが、まだまだ学べることがたくさんあるので、年末年始に少し休んでまた新たな気持ちで2024 年も頑張ります!

☆☆☆☆☆☆☆ 校費留学制度 ☆☆☆☆☆☆☆
HAL東京ではグローバルな人材育成を行うための校費留学制度を設けています。
本学卒業後にアメリカの大学や専門学校に留学する制度で渡航費・入学金・学費1年分を学校負担で斡旋するものです。
今後も不定期に校費留学生として学ぶ学生からのレポートを紹介します。