【ロボット学部】石黒 浩氏 特別講義実施

6月中頃、世界的なロボット工学者で現在、大阪大学で教授としてもご活躍されている石黒 浩氏にお越し頂き、HAL東京のロボット学部の学生達に向けて特別講義を実施して頂きました。

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石黒氏は二足歩行ロボットや外見や動きが人間そっくりのアンドロイドなどの研究・開発をしています。最近ですと、日本テレビの番組『マツコとマツコ』に登場する、マツコ・デラックスさんそっくりのアンドロイド「マツコロイド」を制作!

「世界を変える8人の天才」に選出され、「世界の100人の生きている天才」でも上位に

ランクインするほど世界的にも有名なロボット工学博士です。

今回の講義テーマは「10年後・100年後・1000年後のロボットの未来」

人と対話するロボットや実世界で活動するロボットが今後、どんどん登場してくるという石黒氏。将来的に飲食店・旅行会社などの案内役をロボットが行うこともあるそうです!

また、石黒氏が手がけた「日清カップヌードルロボタイマー」の動画を見せて頂きました。ラーメンができる3分間の間にカップヌードル型のロボットが自由自在に動くというアイデアは、当時の日清の関係者が一目見てすぐ気に入り採用されたとのこと!

「アイデアひとつでいくらでもおもしろいことができる」という石黒氏のメッセージに学生達はみな、興味を持って聞いていました。

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石黒氏の講義に真剣に耳を傾ける学生達。

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石黒氏の講義は、どれも身近なものをテーマにしており、学生達に分かりやすいものばかりでした。講義中は常に学生達の笑い声で教室が大変盛り上がりました。

ありがとうございました。

 

大阪大学 HP

http://www.humanware.osaka-u.ac.jp/professor/ishiguro_hiroshi/

 

 

 

【ゲーム学部】水口 哲也氏によるスペシャルゼミ開催

今回のスペシャルゼミは、『セガラリー』、『スペースチャンネル5』、『Rez』、『ルミネス』など数々のゲームを世に生み出した、水口哲也氏にお越し頂き、ゲーム学部の学生を対象にスペシャルゼミを開催しました。

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水口氏はセガ・エンタープライゼス(現・セガゲームス)でゲームクリエイターとして活躍し、現在はエンハンス・ゲームズ(Enhance Games)の代表として第一線でご活躍されています。

 

今回のテーマは「世界的クリエイターが描くエンタテインメントの未来図」

自身が手掛けてきた作品について、当時の想いや体験談などを学生達にお話し頂きました。

 

水口氏が最初に手掛けた作品は『セガラリーチャンピオンシップSEGA』 (1994)

実在するラリーカーを操作し、順位やタイムを競うレーシングゲームで、現在のラリーゲームの元祖とも言える作品です。

実在のラリーカーをゲーム内で表現するために、国内外問わず自分で様々な車に乗ったという水口さん。「自分で体感したものをゲームにして、そのゲームをプロのドライバーとお客さんが一生懸命タイムを競っている姿を見た時は本当にうれしかった」と、当時の想いを学生達に語って頂きました。

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水口氏の話を真剣に聞く学生達

 

その後も『スペースチャンネル5』(1999-2002)・『Rez』(2001)・『ルミネス』(2004)・『Rez Infinite』(2016)など、水口氏の携わってきたゲーム制作の体験談に会場は大変盛り上がりました!

『スペースチャンネル5』はなんとあのマイケル・ジャクソン本人が出演を熱望したそうです!ゲームの持つ世界観が世界的エンターテイナーにも伝わり、当時の開発チームのメンバーは全員で拍手喝采だったそうです!

 

授業の最後には水口氏から学生達にメッセージを伝えて頂きました。

 

「これからもっとテクノロジーの変化が速くなる。思考を5~10年後にシフトして、今あるアイデアを書き留めておくことが大切。教育・医療・コミュニケーション・エンターテインメントの姿が変わりつつある現代では、どんな入口でヒットするゲームが生まれるか分からない。自分の可能性を狭めることなく、好きなものを思いきって勉強してください」

 

水口氏のメッセージは学生達に大きな気づきを与えてくれたことでしょう。

 

エンハンス・ゲームズ(Enhance Games) HP

http://www.enhancegames.com/

 

 

 

【ミュージック学部】NHK(日本放送協会) スペシャルゼミ開催

日本放送協会(NHK) 音響デザイン部 部長  加藤 直正氏にお越し頂き、ミュージック学部の学生に向けて特別講義を実施しました。

加藤氏はNHKの朝ドラ「あまちゃん」や大河ドラマ「義経」などの音響制作を担当。

演出家や作曲家、音声部や制作部など様々な人たちと関わり合いながら、一つの音を創り上げています。

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今回の講義テーマは「音響デザイナーの思考と実践」

まずは音響デザイナーとは何かを学生達にお話し頂きました。

「音響デザイナーとは、コンテンツのメッセージを的確に伝え、すべての音の可能性を引き出しコントロールしていくことが大切。自分が好きな曲を選曲したり作ってもらうのではなく、コンテンツのための音や音楽を考え、作っていくのが仕事です。」

現場の最前線で活躍してきた加藤氏の講義に、学生達もみな真剣な表情で講義に取り組んでいました。

 

次に音響デザイナーの発想を体感!

まずは「貝殻トレーニング」。表面に凹凸のある貝と貝をこするとみなさんも聞いたことのある音がでます。さて何の音でしょう!?学生達が実際に貝を持ち、音を鳴らしながら全員で考えました。

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答えは・・・

 

カエルの鳴き声!!誰が思いついたのか、先人たちの発想力には頭が下がります。

 

次は静止画トレーニング。目黒川の満開の桜の静止画を見てどんな音が思いつくか学生達に考えてもらいました。

「川の流れる音」

「風の音」

「花見をしているにぎやかな音」

 

学生達からは色々な答えがでてきました。

中には「花見で飲みすぎた人がいたため救急車の音が聞こえます。」と答えた学生も 笑

「みなさんの日常にも様々な物や風景があります。そこでどんな音がするのか考えたり実際に音をだしてみたり毎日意識して音の記憶の貯金箱を貯めていってください。」

日々の生活の中でも色々な音響制作のトレーニングができることを教えて頂きました。

 

講義の後半では、「音響デザイン的ワークショップ」を実施!

音楽の入ってない短い課題VTRを観て、そのシーンに合った音楽は何かを考えていきます。まずは「そのシーンで何を伝えたいか」を考えたあと、4種類の音楽を流し、どの曲が一番合うかグループディスカッション!どのグループも色々な意見がでてきて、白熱したディスカッションが行われていました。

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グループディスカッションのあとは各グループの発表!

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グループで話し合った内容を全体に発表していきました。なんと6グループ中5グループが同じ曲を選択!発表後は実際のシーンに曲を合わせて全員で聞いてみました。

今回のワークショップで、「最初に選曲に手をつけてはダメ。そのシーンでは何を伝えたいのか、どんなことを感じて欲しいのかを考えてから選曲すること」を学生達は学びました。

 

講義の最後には学生達からの質疑応答。1人1人丁寧に答えて頂きました。

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「音響デザインは心のデザイン。人の気持ちを音にする仕事でもあるし、デザイナーの心もいくら隠してもそのまま出ちゃいます。映像の奥にある見えないものを音で表現できるようになるのが最大の目標。いつも周りの音に耳を傾け、時には実際の現場に出向き、見えているものの「奥」を想像し、感じ取りながら音の勉強をしていって欲しい。」

加藤氏の講義に学生達も大変刺激をもらい勉強になったことでしょう。

 

日本放送協会 HP

http://www.nhk.or.jp/

【CG学部】 東京消防庁との官学連携 スタート!!

日々、都民の安全を守っている東京消防庁。今回はその東京消防庁から

「災害時の家具の転倒・落下・移動防止対策ポスター」の制作依頼を受け、これから

プロジェクトを進めていくCG学部の学生に向けキックオフが行われました。

 

採用されたポスターは東京都内に貼られるビッグプロジェクト!

日々の授業で学んできたことを形として世の中に発信する絶好の機会です!

 

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まずは東京消防庁の担当者から仕事内容の説明。

 

「火災」・「救急」・「災害」など、主に人命救助を行うのが消防庁の仕事。ポスターを制作していくにあたり、東京消防庁のみなさんがどんな仕事をしているのか理解するのもとても大切です。普段の授業では聞けない、貴重な講義に学生達もみな、真剣な表情で担当者の方の話に耳を傾けていました。

 

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今回のポスターのテーマは『家具転』。

名前の通り、災害が起きた時、家具が転倒しないために「どんな対策をすればいいのか」・

「どんな点に注意すればいいのか」といったポイントを1枚のポスターで表現していく今回の課題。

 

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実際の災害が起きた時の映像を見せて頂きながら、家具が倒れないためのヒントやポイントを学生達に教えてくれていました。教えて頂いたものを参考に、学生がどのようにポスターにしていくのか。今後もこのプロジェクトを追いかけていきたいと思います。

 

東京消防庁 HP

http://www.tfd.metro.tokyo.jp/

 

ダイハツによるスペゼミ開催!

ダイハツ工業株式会社で、海外本部のデザイン担当理事を務める石崎弘文氏をお招きして、
カーデザイン学部の学生を対象にスペシャルゼミを開催しました。
今回のテーマは「日本が生んだ軽自動車の進化」。ダイハツが持つ軽自動車No.1メーカーの技術を世界に広げていくなかで、デザインが果たす役割について学びました。

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軽自動車という限られたサイズのなかで、他のメーカーにはない魅力ある車を創り出すことに面白さがあり、その魅力を出すためにはカーデザイナーが想いをデザインに込めることが大切であると学生たちに伝えていました。どこかの誰かのデザインをマネしたものではなく、自分の意志を込めたデザインが人の心に残るとの言葉が学生たちに響いていた印象でした。
また、デザインを決定する際には市場調査というデータ重視が業界で主流であるなか、経験、予感、推理などのデータで表せないデザイナーとしての感覚を優先する、という石崎流デザイン決定論を披露されていました。

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最後には実際にダイハツで活躍するカーデザイナーのスケッチを見ながら、デザインするにあたって見落としがちである重要なポイントをご教示いただきました。日本だけではなく、アジアを中心とした世界の国々で愛されているダイハツのモノづくりの考えに触れ、カーデザインの魅力をまたひとつ学んだ日でした。

◆ダイハツ工業株式会社 公式サイト
http://www.daihatsu.co.jp/